日本において、企業等の事業者が資金調達を行う場合、銀行等の金融機関から借り入れを行う間接金融がほとんどでした。ところが、今では従来の間接金融によらず、株式発行のように直接金融で資金調達を図る方法が盛んに採用されている筒あるのが現状でしょう。さらに株式発行とはことなる新たな調達方法であるファクタリングというものも登場し始めています。ここでは、ファクタリングとは何かについて解説します。
ファクタリングとは、事業者が有している売掛金を担保に融資を受けることをいい、売掛金の現金化と言われたりもします。売掛金というのは、簡単に言うと仕事は終了しているが、報酬は後払いとなる債権のことを指し、代表的なものとして医療機関が有しているレセプトによる診療報酬債権が挙げられます。この債権の特徴は、仕事完了時から報酬受取時までタイムラグが生じる点といえます。従って、報酬を受け取るまで経費の支払い等の支出が殺到した場合、債権を有しているにもかかわらず倒産するということも起り得ます。
そこで、売掛債権を有している事業者は、売掛債権を担保にお金を借り入れます。この時、債権者は当該売掛債権が確実に回収されるかどうかを審査し、承認されれば融資を実行しますが、法的には債権者が売掛債権を買い取る形で行われます。そして、売掛債権の回収は債権者がおこなうというのがファクタリングです。メリットとしては、通常より早く現金を手に入れられるという点です。
しかし、本来受け取れる金額より少なくなるという大きなデメリットもあるので、注意しましょう。